「沈まぬ太陽」を観て(AmazonPrime)

「沈まぬ太陽」を観て 

以下、私見も交えながら感想を綴ってみます。ネタバレ含む部分もありますので、未視聴の方はご注意ください。

みなさん、こんにちは。先日の連休中に、Amazonプライムで配信されているドラマ版の『沈まぬ太陽』を初めて視聴しました。原作は山崎豊子さんの社会派長篇小説で、航空会社と労働組合、事故、政治、企業不正などを大河ドラマのように描いた長編連続ドラマです。

この作品を観て、私自身がかつて組合活動をしていたこともあり、当時の組合を立ち上げた初代委員長の姿と重なり、心が揺さぶられました。恩地元(おんちはじめ)という主人公は、国民航空(NAL、モデルはJAL)で労働組合委員長として社員の待遇改善を訴えます。そして、会社側との激しい対立の果てに、報復的人事で中東やアフリカなどの僻地へ次々と飛ばされてゆく。

私も現場で「声を上げること」の重みを感じながら活動してきましたが、声を出すことで孤立したり、影響力をそがれたりする難しさは痛いほどわかります。恩地が耐え続ける姿には、「理想を貫くとはこういうことか」と、共感と敬意を持たされます。

組合活動と議員活動は似てる部分もあるのですが、組合活動は「会社・社長」という絶対的権力者と戦い、議員も、市長・執行部と議論を交わします。組合活動は組合員が懐柔されていくと、力を失いますが、議員の場合は、市民の皆様からの支持で議員活動ができますので、その点は議員のほうが、活動しやすい側面があります。

作品前半は、組合活動、労使交渉、左遷・海外勤務といった“現場の葛藤”の描写が中心です。恩地が仲間と議論し、方針に苦悶するシーン、支える家族との会話などが丁寧に描かれており、組合の内部対立、思想の違い、現実との折り合いといったテーマが、やはり私自身の経験とも重なりリアルに迫ってきます。

また、同期で副委員長として活動していた行天四郎(ぎょうてんしろう)との対立も強い対比として描かれています。

後半は政治・企業腐敗がテーマとなります。

後半に進むと、物語は単なる労使闘争を超えて、政治的権力・企業腐敗・利権構造が深く絡んできます。特に、総理大臣をはじめとした政治家や官僚との癒着、国民航空(NAL)をめぐる不正事件、裏金問題などが核心的に描かれます

ドラマ版では、労働組合の分裂を意図的に仕掛ける企業側の策略や、組合統合へのプレッシャー、さらに政治家・官僚の権力交錯が次第に絡み合い、企業のガバナンス、報道の自由、行政の監視責任など、社会構造の底流が露わになります。

この作品はただの過去もの、歴史ドラマではなく、今を生きる私たちにも問いを投げかけます。

私自身も、歴史資料館問題を扱っていた時と重なり、自分の立場でしかできないことに、改めて力を入れていかなければいけないなと、胸に刻まれる作品でした。

まだ観ていない方は、ぜひ!

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