新カシマサッカースタジアムの整備について、注目したい発言がありました。
10月30日の茨城県知事記者会見で、新スタジアムの建設費用について質問があり、知事が県としての考え方を示しました。
新スタジアムを地域のにぎわいや交流人口を生み出す拠点として期待する一方、建設費については、県が負担できる予算規模に収める必要があるというものです。
鹿嶋市の将来に大きく関わる事業だけに、今回の発言は重要だと感じています。
知事が示した建設費への考え方
10月30日の記者会見で、知事は新スタジアムの建設費について、次のように発言しました。
「過大な豪華なスタジアムは県として支え切れません」
2026年10月30日 茨城県知事記者会見での発言(引用文は会見情報に基づく)
知事は、新スタジアムが地域の交流人口を増やし、周辺施設も含めたまちづくりに波及効果をもたらすことに期待を示しています。
一方で、どれだけ魅力的な構想であっても、県が財政的に支えられる規模でなければならないという考え方です。
新スタジアムへの期待と、建設費用に対する現実的な判断。この両立が求められています。
なお、今回の発言で、具体的な建設費の上限額が示されたわけではありません。
新スタジアムは県主導の「公設」が基本
新スタジアムの整備については、2026年2月に茨城県、鹿嶋市、鹿島アントラーズの3者が共同で方針を発表しています。
当初は民間主体での建設を検討していましたが、建設資材や工事費の高騰などを踏まえ、県が主導する公設方式へと方針が変更されました。
整備主体:茨城県が主導する公設
民間の役割:建設費の一部負担や運営・維持管理への民間活力の導入
建設予定地:鹿嶋市の卜伝の郷運動公園
開業目標:2033-34シーズンの開幕に合わせた供用開始
ただし、公設だからといって、建設費のすべてを県が負担すると決まったわけではありません。
県、鹿嶋市、鹿島アントラーズをはじめとする民間事業者が、どのような役割を担い、費用を分担するのか。
この点は、今後の基本計画の中で明らかにしていく必要があります。
現スタジアムの維持管理費も大きな課題
新スタジアムの整備を考えるうえでは、現在のスタジアムを維持し続ける場合の費用も無視できません。
現在の県立カシマサッカースタジアムは、建設から30年以上が経過し、老朽化や塩害などへの対応が必要になっています。
今後も維持管理費の増加や安全性の確保が課題となることから、県は、新スタジアムを整備する方が中長期的にメリットが大きいと判断しています。
重要なのは、建設時の費用だけでなく、完成後の維持管理費や収益も含めて、長期的な財政負担を比較することだと思います。
スタジアムを核としたまちづくりへの期待
今回、知事が言及したのは建設費だけではありません。
新スタジアムを交流人口を生み出す拠点とし、周辺施設も含めたまちづくりへの波及効果に期待を示しました。
また、建設にあたって県産材を活用するなど、経済効果を鹿嶋市だけでなく、茨城県全体に広げる視点にも触れています。
私も、新スタジアムの整備は、単にサッカーの試合を開催する施設を建て替える事業ではないと考えています。
試合がない日にも人が集まり、地域の商業や観光、飲食、宿泊などに効果が広がる施設にしていくことが重要です。
・試合のない日にも利用される施設づくり
・市内商店街や観光施設への人の流れ
・鉄道や道路などの交通アクセスの改善
・試合開催時の交通渋滞への対策
・周辺施設や現スタジアム跡地の有効活用
スタジアムの中だけがにぎわうのではなく、その効果が鹿嶋市内のさまざまな地域に広がる仕組みを考える必要があります。
今後の最大の論点は、費用と役割分担
10月23日に開かれた第2回有識者会議では、新スタジアムの全体ビジョンや整備方針などについて議論が行われました。
今後は、民間事業者からの意見聴取なども踏まえ、事業手法や概算事業費について、さらに検討が進められる予定です。
その中で、特に確認したいことがあります。
① 建設費はいくらになるのか
スタジアム本体だけでなく、関連施設や周辺整備を含めた総事業費の把握が必要です。
② 誰が、いくら負担するのか
県、市、民間の負担割合と、それぞれの財源を明確にする必要があります。
③ 完成後の維持管理費はどうなるのか
収益の見込みや、将来にわたる公的負担についても検討が必要です。
④ 周辺整備を誰が担うのか
道路、交通、駐車場、周辺施設などの整備内容と費用負担を整理する必要があります。
特に鹿嶋市にとって重要なのは、市がどの範囲の整備を担い、どれだけの財政負担が生じる可能性があるのかという点です。
市民生活に必要な行政サービスとのバランスも考えながら、事業の全体像を丁寧に確認していく必要があります。
鹿嶋市の未来につながる事業に
鹿島アントラーズとカシマサッカースタジアムは、鹿嶋市を全国に知られるまちにしてきた大切な存在です。
だからこそ、新スタジアムについては、将来にわたって地域に愛され、利用される施設になってほしいと思います。
一方で、大規模な公共事業である以上、費用対効果や将来の財政負担を十分に検討することも欠かせません。
大切なのは、豪華さを競うことではなく、鹿嶋市と茨城県に長く価値を生み出すスタジアムにすることです。
今後も、県の検討状況や鹿嶋市への影響について、関心を持って確認していきたいと思います。
10月30日の知事記者会見では、新スタジアムの地域経済への波及効果に期待が示される一方、県が負担できる建設費には限界があるとの考えが示されました。
現時点で、具体的な建設費の上限額や、県・市・民間の負担割合が決まったわけではありません。
今後は、建設費、維持管理費、交通アクセス、周辺整備などを一体的に検討することが求められます。
新スタジアムが、鹿嶋市の未来につながる、持続可能なまちづくりの拠点となることを期待しています。
参考資料
※10月30日の知事発言は会見情報に基づいて紹介しています。事業方針や維持管理費などについては、茨城県の公表資料を参照しています。

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