令和7年度決算の文教厚生分科会の資料を読むと、 がん検診の費用や受診率だけでなく、 「がんについてどう学ぶか」「どう早期発見につなげるか」 についても質疑が行われています。
学校でのがん教育はどのように行われているのか。
増加傾向にあるすい臓がんに対して、 市としてできることはあるのか。
ピロリ菌検査について、 どのような考えが示されているのか。
今回は、資料に記載された質疑と答弁をもとに紹介します。
学校では「がん」をどのように学んでいる?
市の答弁
小学校6年生、中学校2年生の 保健体育の授業の中で取り扱っています。
生活習慣病の予防という観点も含めて、 健康教育を実施しています。
さらに鹿嶋市では、 令和元年度から 小山記念病院との学校健康教育に関する連携 も行われています。
令和7年度は9校で「がん教育」
資料によると、 令和7年度には、
で、がん教育の授業が実施されています。
市の答弁
小山記念病院から講師派遣を受け、 看護師による講話などを行っています。
子どもの頃から、 がんや生活習慣について学ぶことは、 本人の将来の健康だけでなく、 家族と健康について話すきっかけにもなります。
大人になってから突然、 「がん検診を受けてください」と言われても、 必要性を実感できない人もいます。
若い頃から、 なぜ早期発見が大切なのか を学ぶことも、 将来の受診行動につながる一つの方法だと思います。
増えている「すい臓がん」への対策
資料では、 すい臓がんの早期発見についても 質疑が行われています。
市の答弁
鹿嶋市でも、 すい臓がんで亡くなる方は 増加傾向にあります。
また、発症リスクにつながる 肥満や糖尿病の患者が多い状況もあり、 すい臓がん対策の必要性は認識している とのことです。
尾道市の取り組みを、そのまま市が行うのは難しい
一方で、 尾道市の取り組みをそのまま鹿嶋市が実施することには、 難しさもあると説明されています。
市の答弁
尾道市のプロジェクトは、 市が主体となって行う一般的な検診とは異なり、 医療機関が中心となって行う「診断」に関する取り組みです。
そのため、 市が直接推進することは 現時点では難しいと考えています。
ただし、 そこで話が終わっているわけではありません。
市の答弁
まずは、 検診結果などから すい臓がんの誘発因子を持っている方への周知に努め、 医師会とも情報共有をしながら 研究していきたいとしています。
がんの早期発見には、 市の検診だけでなく、 病院や医師会などとの連携が必要になります。
特にすい臓がんは、 市が単独で新しい検診制度を作れば解決する、 という単純な問題ではなさそうです。
ピロリ菌検査についても意見
資料には、 ピロリ菌検査についての委員意見も記載されています。
ピロリ菌については井戸水との関係も指摘されており、 鹿嶋市は水道普及率が低いことから、 他自治体の取り組みも参考にしながら 検査のあり方を研究してほしいという意見が出されています。
前回の記事でも紹介したとおり、 市は若い世代全員への一律検査については、 感染率や心理的負担などから 課題があるとの考えを示しています。
一方で、 胃がん予防という観点から、 ピロリ菌対策そのものを 今後どう位置づけるかは、 引き続き研究が必要なテーマだと思います。
検診の聞き方を変えるだけでも受診者が増える?
興味深い意見として、 検診を案内するときの 「聞き方」 についても記載されています。
特定健診などと一緒に受診する際、 「ほかに何を受診しますか?」 と聞くよりも、 「受診しないものはどれですか?」 と聞いた方が、 受診者が増えるという例もあるため、 参考にしてほしいという意見が出されています。
受診率を上げる方法は、 補助金を増やしたり、 検診を無料化したりすることだけではありません。
案内方法や申込方法、 検診の組み合わせなど、 ちょっとした仕組みの変更 で受診しやすくなる可能性もあります。
文教厚生分科会の資料を読むと、 がん対策は、 検診費用だけの問題ではないことが分かります。
こうした取り組みを 組み合わせることが重要です。
令和7年度には、 小学校6校、中学校3校の計9校で がん教育が行われています。
また、 すい臓がんについても、 市は対策の必要性を認識している との答弁がされています。
がんは、 早期発見によって治療につながる可能性が高まります。
検診の負担を下げることと合わせて、 「受けよう」と思ってもらえる環境づくり、 そして早期発見につながる仕組みを どう作っていくのか。
今後の取り組みを見ていきたいと思います。
※令和7年度決算審査・文教厚生分科会委員長報告別紙に記載された質疑・答弁・意見をもとに、読みやすいよう要約・整理しています。

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