鹿嶋の図書館には思い入れがあります。
高校1年から3年まで、週末や夏休みなど、 自習室で勉強していました。 自分の学校の友達だけでなく、 小学校時代の友達と一緒に勉強するのも、とても楽しみでした。
懐かしいですね。 ちなみに社会人になってからは、 清真短大跡地の自習室で資格の勉強をしていました。
さて、令和7年度決算の文教厚生分科会の資料を読むと、 図書館運営についても、さまざまな質疑が行われています。
特に気になるのが、 鹿行5市の中で、1人当たりの図書費が最も低い という点です。
また、中央図書館の老朽化、 利用者数や貸出冊数の減少、 電子図書館の活用、 学校図書館との連携など、 図書館を取り巻く課題は一つではありません。
今回は、資料に記載された質疑と答弁をもとに、 鹿嶋市の図書館の現状を整理します。
1人当たりの図書費は123円
市の答弁
紙の図書予算については、 令和6年度から3年間は減額せず、 同額を維持しています。
今後も予算確保に努めるとともに、 寄附や寄贈についても、 図書館内やホームページでPRしていきたいとしています。
なお、市は、 鹿嶋市が電子図書館も運営していることから、 電子図書費を加えれば、 1人当たりの金額は上がるとも説明しています。
図書館の評価では、 従来の紙の本だけでなく、 電子図書も含めて考える必要があります。
一方で、 紙の本を求める利用者も多く、 蔵書の更新や充実も欠かせません。
中央図書館は古く、暗い印象も
市の答弁
建て替えについては、 複合施設として考えてはいるものの、 具体的には動いていません。
土地の賃貸借契約や都市計画、 他施設の状況などを考慮しながら 進めていきたいとしています。
LED照明については、 蛍光灯が切れた箇所から順次交換しています。
つまり、 建て替えの考え自体はあるものの、 現時点では具体的な計画にはなっていません。
予算が同じでも、実質的には目減り
資料では、 図書館の予算について、 こんな指摘もされています。
市の答弁
紙の図書予算は維持しています。
その中で、 効率的に予算配分していきたいとしています。
物価や人件費が上がっている場合、 同じ予算額でも、 購入できる本やサービスの量は減っていきます。
単純に「減額していない」だけではなく、 実際にどれだけのサービスを維持できているのかを見る必要があります。
図書館の利用者は減っている
令和7年度は、 図書館の利用実績も減少しています。
市の答弁
予算の影響だけではなく、 人口減少、 ヘビーユーザーの減少、 電子図書館における青空文庫の新規提供停止なども 要因として考えられるとしています。
つまり、 単純に「本が少ないから利用者が減った」という話ではなく、 複数の要因が重なっているということです。
電子図書館は小学生の利用が多い
年代別の利用状況についても、 興味深い数字が示されています。
一方、電子図書館では、 次のような利用割合となっています。
中央図書館は高齢者の利用割合が高く、 電子図書館は小学生の利用割合が非常に高い。
それぞれの特徴に合わせて、 サービスの作り方を変える必要があります。
電子図書館の広域連携はできる?
図書館の広域連携についても質疑があります。
市の答弁
現在は、 株式会社図書館流通センターとの随意契約で、 毎月、ライセンス使用料を支払っています。
資料上では、 広域連携によって実際にコストが下がるかどうかまでは 示されていません。
鹿嶋の図書館の「売り」は?
市の答弁
鹿嶋市の強みは、 鹿島アントラーズに関する資料と、 郷土資料が充実していること だとしています。
全国どこにでもある図書館ではなく、 鹿嶋にしかない資料をどう集め、 どう活用していくのか。
これは、 図書館の魅力づくりという点でも 重要だと思います。
高松地域開放の利用をどう増やす?
高松地域での図書館機能の開放についても 質疑が行われています。
市の答弁
統廃合で閉校した学校を活用することについては、 現在のところ考えていません。
高松地域開放については、 PR方法や今後の方針を検討していきたいとしています。
高松地域開放については、 もっとPRをして、 利用者を増やす取り組みが必要ではないかという意見が出されています。
学校図書館との連携は進んでいる
一方で、 公共図書館と学校図書館の連携については、 比較的具体的な取り組みが示されています。
学校図書館の司書についても、 中央図書館との連携を取りやすくし、 合同研修による資質向上にもつなげているとのことです。
「待つ図書館」から「届ける図書館」へ
資料に記載された委員意見の中には、 図書館の情報発信についての提案もあります。
・古い図書館でも、歴史などを強みとして打ち出せるのではないか。
・利用者を待つだけではなく、 図書館側から読んでほしい本を積極的に紹介してはどうか。
・著名人が子どもの頃に読んだ本のリストなど、 本を読むきっかけを作る工夫も考えられる。
・高齢者向けに電子図書館の使い方講座を行うなど、 積極的なPRが必要ではないか。
利用者数が減少する中では、 来てもらうのを待つだけでなく、 本と人をつなぐ仕掛け を作ることも重要です。
文教厚生分科会の資料を見ると、 鹿嶋市の図書館には、 いくつかの課題が見えてきます。
一方で、 アントラーズ資料や郷土資料、 学校図書館との連携など、 鹿嶋市ならではの強みもあります。
これからは、 「本を置いて待つ図書館」から、 「本と人を積極的につなぐ図書館」へ という視点も必要なのではないかと思います。
施設の建て替えだけではなく、 どんな本をそろえるのか、 誰に使ってもらうのか、 電子図書館をどう生かすのか。
図書館の役割そのものを 考えていく時期に来ているように感じます。
※令和7年度決算審査・文教厚生分科会委員長報告別紙に記載された質疑・答弁・意見をもとに、読みやすいよう要約・整理しています。

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